Quantcast
Channel: BASEMENT-TIMESBASEMENT-TIMES
Viewing all 1154 articles
Browse latest View live

3markets[ ]‏がいい加減そろそろ売れようとしてる

$
0
0

 長いバンドなので、その歴史を全部知るわけじゃないんだけれど、良くも知らない俺のような他人から見ても「変わった」とわかるぐらい、ここ最近の3markets[ ]‏(通称スリマ)は変わった。

 元々どういうバンドか。説明が難しい。聴いた方が早い。

 

 こんな怖いライブハウスの店長見たことないけど実在するんですか。なんでこんなイライラしてんの。うしじまくんから金借りてんの。

 曲聴いただけでもう概ねカンジ伝わったと思うんだけど。こういう、とにかく聴く人によって好き嫌い分かれそうな。”不器用”の3文字がとても似合ってしまうバンドです。

 上手いバンドという感じではないし、メロディに対して多かったり足らなかったりする不安定な歌詞と、シンプルすぎる伴奏。見るからに人付き合い苦手そうな顔色でギリギリの音程を歌う感じ。俺は、すごく好きなんだけど、音楽に厳しい人とかはすごく嫌いそう。そんなバンド。

 メンバー変遷もあったり、3markets(株)‏から3markets[ ]‏に名前が変わったり休止したり再開したり、変化はずっとあったけれど最近のスリマの変わりっぷり

それでもバンドが続くなら それでもバンドが続くなら

 ヤバい。世紀末。

 そんな変わった3markets[ ]‏について今日は。

「聴かれる理由があるバンド」と「聴かれる理由のないバンド」ってあると思ってて、スリマは後者で。えぐるような歌詞が一部の人を強烈に惹きつけて、さっきも言ったみたいに、好きな人は絶対好きだし、一度ファンになった人はずっとファンのままだと思うんだけど、そんなちゃんと聴かれる理由があるバンドも宣伝されなきゃ、なかなかだれも聴いちゃくれないというのが現実で。3markets[ ]‏の状況を見てはそういうことをなんとなく思ってしまう所があった。

 そんなスリマが

 

 人気イラストレーター世紀末ちゃんに、アートワークを。カザマさんってそういうの苦手そうなのに。

「売れようとしてる」と思った。実際、現状からバンドにもファンにも変化が起きるタイアップだ。

 

 本まで出して、尾崎世界観と対談…

 いままでの緩慢な動きが嘘のように、日に当たりに走っている。ひきこもりの息子のパソコンにハローワークのブックマークを見つけたような衝撃。

 節操ない。と言う人もいそうなもんだけれどバンドはこのくらい結果を追い求めた方が良いと俺は思う。なりふり構って売れるならいいけど、かっこだけつけて売れないなんて、指さされて笑われすらしない。かっこ悪い以下だ。そんなつまんないこと言う奴より、ちゃんと行動に出たスリマの方がずっとかかっこいい。

 だし、世紀末ちゃんも、選んでスリーマーケッツとタイアップしたんだろうし。似合ってる二者だ。

 応援したい俺としては、3markets[ ]‏が日の目を見た時にどれぐらいの人がどれぐらい彼らの曲を評価してくれるんだろうと、期待する。元々、もっと聴かれてもよかったはずのバンドだ。ちゃんと宣伝されたときにどこまで世の中に通用するバンドなのか、結果を見てみたい。それでちゃんと売れるなら、バンドにもまだ夢があるなと思うのだ。

 

 報われて欲しいバンドです。

 それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.


She, in the hazeとSEKAI NO OWARIは、似ている。

$
0
0

 趣味趣向というのは年々変わるもので、いま私のiPodのプレイリストを去年の私が見たら口端に届くくらい見開いて目を疑うんじゃないかと思う。そのくらい趣味が変わった。というか、広がった。

 もう自分でも何を好きになるか、わからない。そんなわけでこのサイトのニュースをまとめるがてら、目に入ったニューリリースはとりあえず聴くように心がけているのだけれど、最近各ニュースサイトでよく見かける名前がある。She, in the haze、というバンドだ。霧の中の彼女。実にマイナスイオンなバンド名。

 バンドと言っても、生ドラムにエレキギターのパワーコードが乗るような、バンドっぽいバンドでなく。電子音バリバリ。Gt Dr Keyの変則編成。どちからというと音楽集団、グループ、ユニット、なんて呼び方をした方がしっくりする音楽性の三人だ。

 今回彼らを取り上げるのは、ちょっと思う所があったためだ。タイトル通り、SEKAI NO OWARIに似ている。そう思ったのだ。

 やれパクりだ!二番煎じだ!という難癖をつけたいわけではない。むしろ楽曲自体は似てる曲なんてほどんどない。後ろにピエロがスタンバってるわけでもない。

 なのに、何か似ているのだ。何か。共通性を感じるのだ。

 今日はShe, in the hazeから、一部のアーティストに共通してある「オカシサ」みたいなものについて述べたいと思う。

似てません

 繰り返しになるが、

「再生して30秒以内にサビに入れ」

 というのが邦楽業界での鉄則になりつつある昨今に、49秒まで同じフレーズ連打。ガン攻め。ちなみにイントロは1分20秒まで続きます。せっかちな人なら湯入れたカップヌードルもう食い始めてるぐらい長い。

 似ていない。音楽は。むしろ、妙にシリアスなコード進行とかシンセとかが昔のリンキンパークっぽいな。という感じ。歌詞も英詞だ。

 じゃあどこにセカオワ性があるのか。セカオワを期待して記事を開いた人からの「Nakajinを出せ!!Saoriちゃん結婚おめでとう!!」という怒号が聞こえる。待ってください。説明します。

 

 この和訳よ。

 かねがね思ってたことなんですけどFukaseって、堂々と人んちの冷蔵庫余裕で開けたりしそうじゃないですか?

 なんかこう、自分を信じるパワーがすごいんですよ。眼から漏れてる。パワーが。「自分の行動は、センスは、間違っていない」こういうスピリットが強い。宗教にハマった叔母と同じ眼をしている。怖いんですよ。

 普通人間って、不安で仕方ないというか「いや俺なんかの意見正しいわけが…」みたいな弱さがあると思うんですけど、そういう感覚がぶっ壊れてる感じするんですよね。じゃなきゃ自分でライブハウス作ったり、サビ終わりに「怖いものなんてない 僕らはもう一人じゃない」なんて大言壮語切れない。こっち側の事情とか全く把握しないまま言ってますからねアレ。私いま部屋で一人だし夜中の2時なのに呼び鈴鳴って滅茶苦茶怖いですからね。Fukase助けてくれ。

 いやセカオワにも、She, in the hazeにも「不安」「孤独」といったようなテーマ、世界観があるんですけど。インタビューで「子供の時つらかった」と答えるミュージシャンの人って、こういう歌詞書きながらも目が座ってるんですよね。過去がつらすぎてか。こう、厳しい環境で育てた作物が甘くなるのと同じなのか、こういう屈強な目をするようになる。

 好き嫌いはっきり別れるとは思うんですけど、こういうミュージシャンって宗教的なファンを呼ぶんですよね。廃墟、白人の少女、といったファンタジックな世界観とかも共通してるし、セカオワ好きな人とか、好きなんじゃないかと。

 

 ピエロいるしな。いたわ。

 こんだけ音楽性違うのに聴いた瞬間にピンとFukaseの顔が思い浮かぶあたり、何か周波数がマッチングしているんだと思うのだ。

 これってShe, in the hazeとセカオワにだけある感じじゃなくて、芸能界でもアートの世界でもスポーツの世界でも見られる感覚なんじゃないかと。岩井俊二の映画とかに似たものを見た憶えがある。

 音楽って宗教臭いところあるけれどShe, in the hazeはカルトを地で行ってる。ハマる人は大ハマりするんじゃないでしょうか。でも嫌いな人は滅茶苦茶嫌いそう。そういう意味で、マーケティングのしっかりしたバンドだなと思います。

 

 あなたは好きですか?嫌いですか?

 どっちにしろ宗教は家族とかにも迷惑がかかるのでハマるなら音楽がいいと思います。

 それでは。

 

 

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

今週の注目邦楽ニュース・MV・ツイッターまとめ ~11月06日

$
0
0

 「今の邦楽ロックの動向はつかんでおきたいけど、イチイチニュースサイトをチェックするのは大変…」

 そんなみなさまのために、これだけは押さえておきたい抑えておきたいニュース、MVの公開情報、人気ツイートなどをまとめました。

 是非お役立てください。

 

今週公開の注目MV


DAOKO – 同じ夜 2017/10/31 に公開

 


ドミコ – ロースト・ビーチ・ベイベー 2017/10/31 に公開

 


Helsinki Lambda Club – Time, Time, Time 2017/10/30 に公開

 

ぼくのりりっくのぼうよみ – 罠 featuring SOIL&”PIMP”SESSIONS 2017/11/01 に公開

グッバイフジヤマ – ぼーいふれんど 2017/11/02 に公開

和楽器バンド – シンクロニシティ 2017/10/30 に公開

 

今週の人気ツイート

 

 

今週の音楽ニュースピックアップ

LUCKY TAPES、来春ビクターよりメジャー・デビュー決定|skream!

椎名林檎 SMAPへの提供曲含むセルフカバーAL発売! 約3年ぶりツアーは「ひょっとしてレコ発」|Billboard Japan

エイベックス、ブランドロゴを一新 メビウスの輪をイメージ|Music Voice

ex.最終少女ひかさ但野正和、新プロジェクト名はDOUBLE SIZE BEDROOM|ナタリー

Charisma.com、初のベストアルバム『Charisma.BEST』発売 大阪ワンマン開催も|Real Sound

次回は来週、17日月曜日に。

それでは!

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

インタビュー!SUNNY CAR WASHが音楽関係各所に喧嘩売りまくってて非常にマズいけど若いから許してあげてほしい

$
0
0

 最近のインディーズシーンって、よく考えられたオトナなバンドが勢いあるんですよ。

 ちゃんと客層や他バンドの動向を把握して、戦略立ててバンドやってるような人たちが多いんです。

 そう思えば今回インタビューしたSUNNY CAR WASHなんかは真逆。全員20歳になりたて、詞も音楽性もとても少年的。

 


SUNNY CAR WASH – キルミー

 これすごく良いなあと思いながらも

「本当にこいつら天然か?本当は計算高くやってるんじゃ…?」

 と疑うところもあったりで。そんなわけで直で彼らにインタビューしにいったんですけど。本物でした。若くて無邪気で凶暴。

 色々マズい発言モリモリのインタビューになりましたが、まだ20歳なので許してあげてください。なにとぞ。

 それでは以下インタビューです。

左から
ウネ:ドラム
アダム:ギター・ボーカル
ハネダ:ベース

ボーカルとドラムが遅刻してきました

-今日はよろしくお願いします。ところで、今日遅刻してきたやつ(ボーカル、ドラム)がいますけど、今の所感を是非。

ハネダ:遅刻多いんですよね二人とも…。

-人間としてどう、二人は。

ハネダ:人間として…。ウネはドラム、割とちゃんとしてるんですけど、遅刻に関してはヤバイですね…。あと酒飲むとヤバイ…。アダムもヤバイ…。

-酒乱二人いるバンドってマズいでしょ。ハネダくん大変だね。今日飲みながらインタビューする予定だったけど、よしとく?

ハネダ:いや、飲みましょう。多分止めても二人は飲むんで…

-(ここでウネが登場)あ、ウネ君きたね。宜しくお願いします。じゃあ話戻して、ハネダ君はアダム君とは何で知り合ったの?

ハネダ:メンバーとは地元が一緒の宇都宮で、友達の友達みたいな関係だったんですよね。当時はサニーカーウォッシュじゃなくて、シュガーっていう別のバンドを組んでて、地元でずっとラッドとかのコピーをしてました。

-ラッドなんだ…意外と普通に高校生だったんだね… ウネ君は?

ウネ:僕が前組んでたバンドで宇都宮にライブしに行った時に、アダムがそこのライブハウスで働いてて。そこで話した時に、僕とアダムの顔が似てるよね、っていう話になったんですよね。

-言われてみれば似てるね!

ウネ:そのあとの打ち上げで、彼が慕っているたかひろさんという人とずっと喋ってたんですけど、それを見て何か思うことがあったのか、後日誘いがありました。入ったのは5月の末ですね。

-そうなんだ。以前記事にさせてもらった時もすごく反響があって、そのことに関してもいろんな質問用意してるので、今日はよろしくお願いします。それにしてもボーカルこねぇなオイ。始められねぇよ。

 

そういう話じゃねえんだよ黙れ

-アダム君来るまで質問温存してたから、まず軽い質問するね。バンド組んでてお互いに一番むかついたことって何?喧嘩になった、とか。不満とか。アダムがこねぇうちにやっとこう。

ウネ:う~ん、ぼくらって、結構、グワーッって怒るんじゃなくて、舌打ちくらいで済むというか。で、時間をかけて心に余裕が出来てきておしまいになる。

ハネダ:遅刻ですかね、強いて言えば。

ウネ:僕もしてきたから何も言えないけど…。「あとすぐ疲れた」っていうのはスゲェムカつきますね。

-ガチなやつじゃん…。結構子供なの?

両者:そうですね。

-子供っぽく見えるよなぁ。歌詞で、「牛乳を飲まなくちゃいけない理由がわからん」とか言ってたし。

ウネ:いや、実はあいつすごい牛乳好きなんですよね。

嘘つき!逆にバンド側から何かある?うちのサイト読んでる奴らを刺激してみてよ。

ハネダ:うーん…最近僕らライブに行き詰まりを感じてるんですよね。良いは良いんだけど、いき切らない、というか。もっと出来る気がするんです。

-そうなんだ。何が伸び悩みの原因なんだろうね。

ウネ:年上の先輩、例えばラブ人間とかハルカミライとか見てて食らったなぁって。それで、年上のバンドに「どうしたら良いんですかね?」って聞いてみても、「いや~君らはまだ若いから焦らなくて良いよ~」なんていうから、もう、「そういう話じゃねぇんだよ、黙れや!」って思いました。

一同笑

-ラブ人間黙れや!って。よりにもよって下北でいうかそれ。近松の地下に埋められるぞ。

ウネ:やめてください、ラブ人間さんに黙れやって思ってるんじゃないです!笑

-ライブに関しては年の功、っていうのもあると思うな。SUPER BEAVERとか、歳を重ねてきたから歌詞の説得力が増してきたバンドだと思うし。でも俺はサニーカーは歌詞も歌も若さがいいと思うんだよね。あれを27とかのやつが歌っててもダメっていうか。さっきの話で出たガキっぽさが逆に説得力になってると思うよ。それに昭和の匂いを感じるというか。昔の成り上がり系のバンドの雰囲気があるよ。大学とかはいってるの?

ハネダ:いや、今は誰も行ってないですね。僕もアダムもやめちゃったし。

-そうなんだ。80、90年代のバンドっぽいなぁ、なんか。この間、tetoのベースと飲んでたんだけど「サニーカーのドラムは酔って小池さんに唾吐きかけてて、怖かったです」って言ってたよ。

ウネ:なんか、テトとサニーカーって並べられてるじゃないですか。

-俺が記事で並べちゃったからかなあ、ごめんね。

ウネ:僕の彼女がtetoの曲が好きで、それがムカつくし、それを小池さんに言っちゃったあたりからスイッチ入っちゃって。

-完璧に喧嘩売りにいってんじゃん。

ウネ:向こうは何も悪くないんですよね、だから。

-小池さんなだめてたらしいからね。なんか。

ウネ:終始優しかったですね。

-質問でも聞こうと思ってたんだよね、ライバル視してるバンドを聞こうかと思ってて。誰?teto?

ウネ:フガジ。

 

-ほざいとけ、勝手によ。

ウネ:後ハルカミライ。彼女がハルカミライ好きなので。

-死ねよ。俺が彼女に振られたあたりでウネ加入するしよ。

ウネ:すみません…。

 

ボーカル:アダム登場

(アダム登場)

アダム:初めまして…。すみません、赤ちゃんが可愛すぎて…。

-言い訳にしてはだいぶ弱いぞ。まずは読者の皆さんに自己紹介と謝罪をおねがいします。

アダム:サニーカーウォッシュのボーカルアダムです、すみませんでした…。あの、ミギヒダリさんって呼んでいいですか?

-言っとくけど全然面白くねぇからな。

アダム:てか、本名だと思ってたのに違うんですか?どっから来たの石左って。

-画数すくないから。

アダム:あんまり面白くないですね…。

 

嫌いなバンドについて

-嫌いなバンド、対バンしたくねぇ、あったことないけど嫌いとか。

アダム:そういうの思いつかないなぁ。覚えてないんですよね。でも、言いたい!

ウネ:石左さんは?

-ん…?ポルカドッ…?

一同爆笑

-バンド自体は面白いバンドだと思うんだけどね。会社のやり方が汚くて嫌いだよ。

アダム:近寄ってきたら殴りますね。

-じゃあ。嫌いじゃないにしてもライバルみたいに思ってるバンドは?

アダム:リーガルリリー。

-ええー比べて考えたことねえーーー。俺苦手なんだよね。

アダム:えーっ!そうなんだ。僕は好きですよ!!

ウネ:石左さんはふわふわしてる人嫌いそうですね。

-他は?

ウネ:メタルコア系とかで、軽々しくハードコアを口に出す奴らは全員嫌いですね。

-血潮はそっちだもんね。

ウネ:フガジとか大好きなんで。この間、ドラムの叩き方がハードコアっぽいね、って言ってきた奴らがいて、そいつらからは何のアティチュードも感じなかったですね。

-おい、まだ一個も「嫌いなバンド」の回答来てねぇからな。俺だけ言わされてる状態だから今。

アダム:嫌いなバンドは、いない!眼中にない!だから早く死ね!全員!!

 

リーガルリリーのほのかちゃんが好き


リーガルリリー – リッケンバッカー

-君たちお酒すごい飲むけど大丈夫なの?

ハネダ:この二人は本当にひどいですね。

ウネ:ぼくたちって、結構お酒を飲んでも、まあ周りに迷惑もかけたりはするんですけど、自分たちで後始末できるんですよ。だけどハネダは、泥酔すると本当にひどくて。この間なんか、動けなくなって後輩に担がれて「ウェ…ウェ…」みたいな事言いながら歩いてて、結局その場でゲボ吐いて後輩に掃除させてましたね。

-後遺症残るやつじゃん。

アダム:前のライブなんか、車の中で暴れたあげくにゲロ吐いて、「ナルトォ~!」って叫んでましたよ~ハハハ!サスケなのかな。

ウネ:いや、アダムもミナホの時、周りに関係者もお客さんもいっぱいいるのに、でかい声で「俺はリーガルリリーのほのかちゃんが好き~!」って絶叫してましたからね。大人の人が「オォ~」みたいになってました。

-キャッチコピー決まったな。

アダム:本当に好きなんだよ~!

ウネ:こいつ好きな人10人ぐらいいますけどね。

-ほのかちゃんの良さわからん勢だなぁ~。根強いファンがいるよね…アダムもそっちか…

 

ポストandymori

-ポストandymoriって言われることにはどう思ってるの?

アダム:僕はアンディモリ大好きなので、すごく嬉しいですね、ルーツを感じてくれると嬉しいですね。

ハネダ:うーん、俺はポストandymoriだと思わないけどなぁ。

-どこから匂ってんだろうなぁ。メロディじゃないと思うんだけどなんなんだろう。スタンスとか、メンバー構成とかスタイルとか?

ウネ:僕アンディモリ聞いたことないのに、いろんな人に「ウネ君入ってからアンディモリっぽくなったね」って言われましたね。何がそうなのかなぁってアンディモリのPV見たら、確かにドラム叩いてる人見て、ちょっと似てるなぁって。

-顔似てるよね、髪型かなぁ。

ウネ:彼女好きなんですよね、アンディモリ。

-お前彼女が好きなバンド嫌いなんじゃないのかよ…。

ウネ:いや、アンディモリはまあいいかなぁって。レジェンド的な感じだから許そうかなって。

 

Age Factory嫌い!


Age Factory – RIVER

ウネ:あっ!嫌いなバンド!Age Factory!

-オッ!キタッ!

一同:イェーイ!

アダム:お冷くださーい!!!

ウネ:記事にされると困る!今度対バンなんですけど!

アダム:いや、僕は別に嫌いじゃないんだけど。

ウネ:お前さぁ!

ハネダ:俺も別に…。良いバンドでしょ…。

ウネ:なんだよ!いや、嫌いっていうか、ムカつくの!昔、地元でアルバムのツアーで対バンしたことがあって、すごいよかったんですよ。それで、ちょこちょこチェックはしてたんですけど、新しいアルバムの「CLEAN UP」っていう曲があって。そこで「ライクアマッケイ」って歌ってるところがあって。(イアン・マッケイより。フガジのフロントマン)で、イアンマッケイ好きなんだろうなぁと思って、曲もハードコア的な曲が多いし。いや、いいんですけど、イアンマッケイと全然ちげぇからって。

-お前フガジ好きすぎだろ。

ウネ:イアンマッケイもマイナースレットも好きですよ。好きなのはいいんですよ!「あぁ~いいよね!」っつって。でも、自分でライクとか言っちゃうと、「テメェ何もわかってねぇ!」ってなっちゃう。で、こないだ彼女とライブ見に行ったら、全然かっこよくねぇの!拍手もできねぇ!

-きたよきたよ。でもそれ期待してた分ガッカリしちゃっただけだよね。それは「好き」に近い「嫌い」だよね。いいね。

アダム:だからこいつ、落ち込んでたんですよ!Age Factoryライブよくなかった~!っつって!意味わかんないよね!笑

 

サニーカーがウケた理由

-前うちのサイトで紹介した時に反響ものすごかったんだけど、本人たち的に何がウケたと思ってるの?

ハネダ:そんなにですか?

-どんなに俺が面白おかしく書いても反響のないバンドは全くないの。でもサニーカーは取り上げた時はめちゃくちゃ反響があったしさ。

アダム:天才とか言うからじゃないですか?曲単位であれがキャッチーだっただけで。

-それが出せずに死んでいくバンドがどれだけ多いことか。

アダム:えーっ、キイチビールとかすごくいいじゃないですか!パウエルとか。

-そうだね、でもキイチビールは痛快さはないじゃない。世の一般の人々、好きなバンドはRADとクリープです、みたいな子に刺さるかどうかだと思うよ。

アダム:うーん、でも僕は、プロフィールに流行りに左右されてラッドウィンプスとか書いちゃう女の子よりは、音楽好きなおじさんに見て欲しいし、おじさん1人に流行りものばかり追いかけている女の子20人分の価値があると思うなぁ~。

 

ナインス問題

-同世代のバンドとかどう思ってんの?

ウネ:良いバンドは良い、悪いバンドは悪い!

-そらそうだな!俺の質問が悪かったわ。それじゃあ、バンドが成長して行って、売れてきて、良いライブに誘われるようになって、こうして環境が良くなっていってることに関してはどう思ってる?

ウネ:楽しくなってきてますね、対バンがつまらなくなくなってきた!楽しい!

-対バンつまらないと自分も乗れないもんな。

アダム:…てか今事務所のお金でテキーラ頼んだら楽しくない?

-アダム、マジで話に中身ねぇ。

アダム:あ~楽しい~、最高だなぁ。

-一応仕事なのに飲めてるからいいよね。

ウネ:僕、インタビューベースメントでしたい!って思ってたんですよ、酒飲みながらやれるし。yonigeのやつとかも飲酒してましたよね。

-そうだね、ナインスとの対談は全部酒入ってるかな。

-ナインスのことはどう思ってるの?

ウネ:僕は好きですね!

アダム:僕は嫌いです!

ハネダ:…えええ

-なんで?

アダム:えーっ、なんか嫌い!音楽が!

ウネ:いいバンドと悪いバンドの差がでかいですよ。

ウネ:シーンが出来上がってますよね。

-ナインスアポロだったらなんでも売れるっていう風潮は確かにあるよね。賢いけど、面白く思わないのもわかる。

ウネ:本当に良くないと思う、それ。

-でもね、それはナインスじゃなくてナインスについてる女が良くないんだよ。

アダム:ナインスのTシャツ着てる女うざいなぁ!

-もうブランド品と扱いは変わらないんだけれど、それをそうたらしめてるのはファンの女たちだから。事務所自体はかっこいいバンドを真摯に運営してるだけだよ。

アダム:そうなんだぁ。でも確かにそうかも。なるほど。

 

最近のインディーズシーンについて

-じゃあ真面目に話しよう。最近のインディーズシーンについてはどう思ってる?

ウネ:うんこ。僕らはそんなシーンは認識してない…。

アダム:うんこ!!

ハネダ:俺らは口出せるほどじゃないしなぁ。

アダム:なんだろう、アングラを勝手にかっこいいって思ってひねくれてる奴らはかっこよくないよ!売れたいと思って欲しいな!絶対アングラな音楽が日本の表面的な音楽よりもかっこいいのはわかってるんですよ、でも単に「アングラだから」かっこいいって理由にはならないと思うなぁ。

-じゃあ君たちはどっち行きたいの?

アダム:僕はかっこいいまま表面に行きますよ。売れないのでひねくれて、「売れてないのがかっこいい」と思ってるのはかっこ悪い!

ハネダ:かっこいいけど、表に出るのを良しとしないのはどうかと思う。

アダム:そんな風潮はやだ。

ウネ:でも、僕は視点が違うんじゃないかって思う。NOT WONKとかは、「表に出ないのがいい」とかじゃなくて、売れたら売れたでいいとは思うけどそれ以上に自分たちのやりたいことをやるぞっていう考えが根底にあるからかっこいいと思うなぁ。僕は働きたくないの!働きたくないから売れたい。

アダム:俺はずっとこの3人でやっていきたいよ!!

 

まとめ


SUNNY CAR WASH – ラブソング

-じゃあ最後に今回リリースのCDについて!

アダム:CDなぁ~。

ウネ:めっちゃいい。音そんなに良くないけど。すごくいい環境だったのに。ごめんなさい。

アダム:それはサァ、俺がレコーディング二日目とかに作った曲をやったからじゃなくて?

ハネダ:そんなこと言ったら「週末を待ちくたびれて」なんてレコーディングするその日に作ったんだし…

アダム:あのぉ、あのぉ。あのね、今やってることを楽しいし意味があると思てる奴らはいいんだけど、もうなんか、つまんねぇなって思って仕事してるやつは、リスクを背負ってもいいから本当にやりたいことやってほしいです。土日が楽しいからって平日を死んだように過ごして、週末を待ちくたびれてるんじゃねぇぞって思います!僕は今過ごしている19,20の時の気持ちを忘れた大人にはなりたくないなぁって思ってるから、今の感情を歌っていたいです!死ね!

-いいこと言ったな、締まった、まとまった。

 

良い子たちでした

 これ以外にも載せられない発言がどっさりありますけど、残りは是非彼らのライブ、MCで聴いてください。

 酒癖は死ぬほど悪いけど素直で良い子たちでした。酒癖は死ぬほど悪い。

 素直な人間性がそのまま音楽に詰め込まれているのが彼ら最大の魅力です。インタビューを読んで「ちょっとこいつら好きかも」と思ったあなたはきっと今回のアルバム買って損はないはずです。

 拝読ありがとうございました。それでは!

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

バンドマンの髪型が全部同じに見える皆さんの為に、種類別マッシュヘアの見分け方講座

$
0
0

「なにアンタら。みんな同じ髪型して。見分け付かないよ」

 バンドをやっている面々で集まると、理解のない、心ない人々にこんな言葉を投げかけられることの多いこと多いこと。

 仮にね。話をね。黒人さんに置き換えてみましょう。

 みなさん、エディ・マーフィーとウィル・スミスとクリス・タッカーを即座に見分けることができますか?できませんね。ボツワナの黒人さん11人連れてきてそれぞれ名前を言ってもらうとします。一人ひとりおぼえられますか?無理ですよね。柴犬でやった方がまだ望みがあるくらいだ。

 人間は自分の詳しい分野、興味のある分野以外のことは、たいてい似たり寄ったりに見えるんです。黒人さんにも黒人さんで同じ民族同士なら醜美を敏感に感じ取り、その顔つきそれぞれに差異を感じ取ることでしょう。向こうからしたらば日本人の方が、みんなおせんべいみたいに平べったい顔して見分けつかんっつーの!という所感に違いありません。だのに。だのにね。

「なにアンタら。みーんな真っ黒い顔して。見分け付かないよ」

 こんなこと言ったらサバンナッ!って言われながら象牙でぶん殴られますよ。首の上のせんべいカチ割られますよ。そのくらいの失礼無礼。わかってますか。

 意外に思われるかもしれませんが、バンドをやっている人やバンド音楽が好きな人は、一見同じに見えるマッシュヘアに繊細な機微を見つけ巧みに見分けています。同じマッシュヘアにも硬派なものチャラ付いたもの新型旧型色々あるのです。

 というわけで今回は、バンドマンの髪型が全部同じに見える皆さんの為に、種類別マッシュヘアの見分け方講座を開催いたします。

クリープハイプ 尾崎世界観型

 毎シーズン様々なスタイルのキノコヘアにフォームチェンジしますが一番スタンダードな型といえば、彼。尾崎世界観になるでしょう。

 この写真だと耳まで被せて前髪に分け目をつくらないタイプ。キュウソのセイヤヤマサキ、ゲスの川谷絵音なんかもこのノーマルスタイルに近い。この髪型でギターケース背負ってるキノコ。小田急線沿いでダースで見かける。大分の雑木林かいうぐらい群生してます。

 今ここを以てこのスタイルを基本形とします。では、ほかのスタイルと見比べてみましょう。

 

[Alexandros] 川上洋平型

 ホラッ、違うでしょ!!この差がわからんっていうならもう味噌汁にシイタケ入れて鍋にナメコ入れても同じだお前。

 耳周りを刈ってサイドとバックを軽やかにふんわりと仕上げたより現代的なスタイル。ちゃんと美容師の手が入ってる感。これです。類型でいくと

 

 神はサイコロを振らない とか Ivy to fragment gameとか、若くてスタイリッシュなバンドのメンバーに多いタイプのマッシュヘアです。THE ORAL CIGARETTESの山中拓也なんかもそうか。

 基本形と比べると、やっぱり若い子にウケるスタイルで。10代の、モノトーンのロンTに網タイツ履いて足元はマーチン、みたいな女子からアツく支持されるスタイルです。故に、モテたい大学生なんかがこの髪型にチャレンジして死んでるのをよく見かけます。

 マッシュヘアの最大の利点は、顔面の髪の毛比率を増やすことによって、ブサイクでも雰囲気でかっこよく見せてしまう強制力なんですけども、この髪型は顔面の露出部が多く元々整ってる人しか似合わないスタイルです。わかったかブラウザの前の六角精児。お前に言っているんだぞ。

 これを新型とすれば。

 

KANA-BOON 谷口鮪(旧)型

 さっき名前を挙げた尾崎世界観もたまにこれになりますね。目隠しキノコ。頭頂部から髪の毛をダッと伸ばして段を全く入れないスタイル。伝統形です。

 マッシュヘアってキノコキノコ言われがちだけれどこの型の前じゃ全然人間。これはマジでマタンゴ。

 視界を犠牲にするチャレンジングなヘアスタイル故に、就業できるアルバイトも少なく、今では絶滅危惧状態にある古き良きスタイルです。”モテ”と対極の位置にあるということで新型とは真逆を行くマッシュヘアと言えるでしょう。

 女性でも見かける髪型ですけども、今でもこのタイプのヘアスタイルを貫く人は何かしら尖ったアーティスト性を持った人が多いです。服飾学生とか。クソでかいイヤリングつけてな。いるよな。

 

フレデリック 三原健司型

 あとこの髪型。関西のバンドに何故か多い。襟足とか毛先とかを一部染めるスタイル。

 My Hair is Bad椎木知仁、PELICAN FANCLUBエンドウアンリなど。元々は完全な黒髪だった人がキャリアの途中から襟足が染まる事例多数。

「どのバンドも似たような髪型してる」

 という世間様の審美眼の鈍さから生まれたマッシュヘアの発展形がこれ。バンドマンの毛先が染まるのは理解のない世の中のせい。

 上に名前が挙がったバンドはともかくとして。一般人でこの髪型をしている人は他のマッシュヘアよりも居酒屋で声がデカい。

 マッシュヘアの魅力の一つとしてその「陰気な雰囲気」が挙げられるけれども、毛先を染めることでその要素がバッサリ捨て去られている。そういう意味でメッシュが入ってるだけでも大違い。クリープハイプ尾崎が毛先染めたらファンの間でひと波ふた波起きるに違いない。そのくらいマッシュヘアは細部が、大事なんです。

 

最後に

 再三にはなりますが、バンドマンのマッシュヘアにはこういったマイナーな違いがあり。民族衣装のように当人を表すシグナルが発信されているのです。

 というか、キノコ側からしたらですよ。ギャルもサラリーマンも女子大生も、それぞれ全員全く同じに見えてますからね。EXILEの中に一人J Soul Brothersが混じっても全く見分けつかないですし。赤とか緑に髪染めてる大学生全員YouTuberだと思ってるし。

 悲しいけど、わかり合えないんですきっと。だからせめて、キノコキノコと嘲るのではなく、異文化として看過していただければと思います。中高年のみなさん「兄ちゃんたちみんな同じ髪型だねえ。ビートルズ?」と居酒屋で絡んでくるの、本当にやめてください。面白いこと言ってやったぜ感出しながら言われ慣れたこと言われるの、とても辛いです。

 願わくば世間のみなさま。マッシュヘアへ理解を、愛を、思いやりを。

 それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

"エモい"といえば、Age Factory

$
0
0

“エモい”って言葉が随分浸透して来ましたよね、僕は「エモ…?は?」って言われる事がこれから少なくなってくるのかと思うと嬉しいです。00年代初頭に発行されてた音楽系の本にも”エモい”って使われてたんでやっぱバンド関連から生まれて来たんだろうなぁ、って思います。EMOね、mineralとかget up kids、weezer、jimmy eat worldら辺のバンドから来たのかな、超エモいよね。

まずエモいってもう汎用性が高過ぎるんですよ、”ヤバい”に次ぐと思う。女にフラれりゃエモい、卒業式はエモい、寒い日ガタガタ震えながら煙草吸えばエモい、果てにはラーメン食えばエモいからね。恋人の写真見せられた時に「優しそう」って言うのと同じくらい便利だと思う。僕はよく「MP高そう」とか言います。気軽に言われ過ぎて言われるのも嫌だ、ってバンドもいるかもしれない。

そういうわけで紹介するのはここ数年で1番エモいバンド、Age factoryです。

僕は彼らの音を聴いた時に懐かしくなるのか新しいと感じるのか未だによくわからなくて、初めて聴いた時に思ったのが「エッモ……オルタナ………エモい…」でしたね、ホラ便利!

エモい……。

聞けば奈良のバンドというじゃあねーか。奈良といえばなんですか?そう、またあり得ないくらいエモいバンド、LOSTAGEです。やはりオルタナ!
これで奈良に対して好印象しか無くなってしまったな、鹿男あをによしもあるし。京都とか奈良ってなんかいいバンド多くない?cetowとか……。

さぁ、神無月だ。出番だよ、先生。

PV初めて見たけどめちゃくちゃエモいなこれ……。パッチ刺してるだけでエモいぢゃん……。
3ピースってのがもういいんだよね、何故ならギターの音がデカいから。少しクセのあるアレンジもハマると凄くいい。あまり歌詞の事を言うの好きじゃないけど珍しく歌詞も好きなバンドだ。

この頃髪の毛長いんやな、なんで今短いんやろ、万引きとかしたんかな。

エモいエモいと散々喚き散らして来たけど、残念ながらベースのTwitterはそんなにエモくない。恋愛についてだったり下ネタ匂わすツイートして女の子達からわけわからん量のリプライ貰ってるみたいな最高のTwitterではないが、2017年にときメモやってたり、”11人いる!”ネタ呟いてたり、相当のサブカルチャー詳しいなこいつ……。ヴィジュアルとのギャップが凄い。それと事あるごとに自分の中の”のじゃロリ”が目覚めてしまうらしい。意味わかる?エッモ。

さて、最近どうもお洒落でフォトジェニックなバンドがどうもたくさん出て来て、どれもカッコいいんのがまた腹立つんだけど、僕はこういうバンドを待っていた。聴いてると何か込み上げて来るようなバンドを待っていた。みんなの良いバンドだ、って思う基準ってなに?僕は最寄りの駅から家まで歩いて聴いてる中、曲の途中で家に着いてしまうのが嫌だからわざわざ遠回りして曲が終わるのを待ったりする時あぁハマってんな、って思う。その時に聴いてたのがこのバンドのMy endって曲だからヌシらも聴くのじゃ!

じゃあの。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

今週の注目邦楽ニュース・MV・ツイッターまとめ ~11月13日

$
0
0

 「今の邦楽ロックの動向はつかんでおきたいけど、イチイチニュースサイトをチェックするのは大変…」

 そんなみなさまのために、これだけは押さえておきたい抑えておきたいニュース、MVの公開情報、人気ツイートなどをまとめました。

 是非お役立てください。

 

今週公開の注目MV


UNISON SQUARE GARDEN – fake town baby 2017/11/07 に公開

 


Creepy Nuts(R-指定&DJ松永) – だがそれでいい 2017/11/07 に公開

 


コレサワ – 死ぬこと以外かすり傷 2017/11/10 に公開

 

ポルカドットスティングレイ – サレンダー 2017/11/08 に公開

RAMMELLS – 2way traffic 2017/11/09 に公開

 

今週の人気ツイート

 

 

 

今週の音楽ニュースピックアップ

ナオト・インティライミ「旅歌ダイアリー2」予告編公開|ナタリー

米津玄師、23冠獲得!!各サイトのウィークリーランキングで1位ラッシュ!!アルバム収録曲の再生数が2億回超え!!|PR TIMES

岡崎体育、パピコとコラボ楽曲「お風呂上がりにパピコを食べる歌」を公開。1人3役を演じ、浴衣姿でキレキレの歌とダンスを披露するWEBムービーも|Skream!

She, in the haze、待望の最新作EP「Last forever」をリリース|BARKS

辻村有記(ex.HaKU)の“新感覚POPミュージック”、1stEP「POP」発売決定|Musicman-net

mol-74「●」「| |」「□」 など曲名の意味は? 新体制での新作ミニアルバム発売&ツアー決定|Billboard Japan

the unknown forecastが年内で活動休止|ナタリー

次回は来週、17日月曜日に。

それでは!

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

My Hair is Badの歌詞の何が乙女たちの心を掴んだのか

$
0
0

 最近見かけたコラムにこんなことが書いてあった。

「My Hair is Badの歌詞は男目線なのになぜ女性たちから支持を得たのか?それは歌詞に出てくる相手側女性の像にファンたちは自己投影するからである」

 的側も困惑の的外れっぷり。女心のオの字もわかってない。ホストクラブなら潰れてる。女について言及したいなら、下腹部に仮想子宮をイメージしながらモノを言え。

 断言するが、ファンの乙女たちは椎木知仁の歌詞に出てくるあの女の子、いつも椎木を振って置き去りにして一人の男をあんなにしたあの女の子側に自分を投影なんかしちゃいないのだ。

 じゃあ彼女たちはMy Hair is Badの歌詞のどこに惹かれているのか?

 そういうことを、考えたのがこの記事です。どうぞ。

投影のしようがない

 

 まず第一に、歌詞の中にでてくるあの女性。情報が少なすぎる。

 例えば乙女が自己投影して共感するタイプのアーティストなら、aikoとか西野カナとかがいる。彼女たちの音楽を聴いてるときのファン心理は間違いなく自己投影状態だ。

 でもそれが可能なのは、詞の内容が女性側目線で進むからである。私はこうで、こういうことがあって、こう思って… と”私”から見える範囲の物事で話が進む。なので必然的に相手側である”彼”についても、あくまで”私から見た彼”しか描かれないのである。

 男性のみなさんに訊きたい。aiko聴いて男側に自己投影しますか?

深く思う強く思うあなたの事が好き

「わかる~!思うよね~俺の事好きだよね~!」

 湘南のサーファーでもここまでナルシズムは無理。歌詞の”相手側”に共感するというのはこのくらい無茶な話だ。むしろaikoを聴いてるときは男性でもaiko側に共感しているんじゃないか。俺はしてる。切りすぎた前髪右手で押さえて少し背を向けた嫌われたくないから… 俺の中のメス部分が頬を赤らめるのだ、aikoを聴いていると。

 My Hair is Badについても同じことが言える。たまに女性目線の歌詞もあるけれど、椎木知仁の歌詞は基本的に椎木目線で語られる。なので歌詞に出てくる情報のほとんどが椎木知仁オールアバウトなのだ。”あの子”については椎木が目にした言動と、心境の予想しか書かれていない。歌詞の一人称はあくまで椎木なのだ。

 あのハンサムにこんな未練の歌ばかりを叫ばせる魔女に、まさか自己投影なんかできるわけがないのだ。「ブラジャーのホックを外すときだけ私の心の中までわかった気になるよね~。まじでそれ~」「わかる~。あなた犬みたいで良いわ~」そんな女がいたらね。デコに犬歯突き立ててやるよ椎木に代わって。真赤にしてやる。

 

じゃあ彼女たちはMy Hair is Badの歌詞の何に惹かれているのか?

 

 自己投影というよりは、映画を見ている感覚に近いんじゃないかと。

 例えばみなさん戦争映画を見て、自己投影しますか?「わかるわ…火炎放射器で死ぬのマジで苦しいんだよな…」みたいな。あるわけがない。

 彼らの歌詞からファンが受け取っているものって「恋愛の酸い部分だけを引っ張り出したようなシリアスな世界観」だと。

 月9のドラマなんて、あんな甘い恋愛なんて現実じゃあり得ないのに多くの視聴者を獲得しているのは、あの世界への憧れ需要があるからだ。「わかるわー」じゃなくて「いいなー」共感じゃなくて憧れだ。

 ファン目線で見た時の彼らの歌詞の魔力は、半同棲だったり、駅だったり、新しい恋人だったり、実際の恋愛に符合してくる生々しい細部だ。本当の意味で等身大だ。大げさじゃないから尚の事破壊力がある。

 My Hair is Badの場合は、あの真剣で、生々しい恋愛の姿に、ファンたちは憧れているのだ。怖いもの見たさというか、お化け屋敷やジェットコースターに乗る心理というか、人間は何故か時折苦痛を求めることがある。ああいう苦しい恋にファンの乙女たちは憧憬を抱くのだ。

 もしくは、自己投影するにしても、椎木側にである。

 過去の辛い恋愛を歌詞の内容に当てはめて、自ら自分の恋の傷をえぐりに行くのだ。そういうことにエクスタシーを感じるリスナーもいる。その場合は歌詞の中の男女を入れ替えて聴いている。俺のaikoの聴き方と同じだ。わかる。わかるしやめとけ。泣いてスッキリするとか、ないから。怪我は触れば触るほど治りが遅いから。

 

 最後に蛇足ですけれども、My Hair is Badの歌詞を進んで聴く女性って、幸せにならなそうですよね。自分から辛い恋愛に頭から突撃するきらいにあるというか。自ら幸福から猛ダッシュで逃げてる感じというか。

 そういう不幸依存気味の心にぶっ刺さるんですよね。マイヘアの後悔と懺悔の恋愛詞て。聴く自傷行為というか。この記事を書くにあたって改めて歌詞カード読んでたら何も食ってないのに吐きそうになった。つらすぎる。My Hair is Badには3人とも本当に幸せになってほしい。もちろんファン各位も。

 納得していただけましたでしょうか。それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.


THE ORAL CIGARETTESが売れた理由だけは本当にわからない

$
0
0

 このサイトの裏テーマとして、今人気を博しているバンドが何故売れたのか?どういった要因が噛み合って人気につながったのか?そういうことを考え記事にする、という側面がある。

 あるバンドは歌詞性が世相とマッチして売れた。あるバンドはタイアップが成功を収めて売れた。あるバンドは顔があまりにも醜悪で話題となって売れた。誰の事かは言いません。想像してください。紅白歌合戦楽しみですね。

 そういう勝手な分析の集合体がこのサイトなのだが、見かけるたびに漫然と「なんで売れてるんだろう…」と胃で消化されない感覚にこちらを落とし込んでくるバンドがいる。THE ORAL CIGARETTESだ。

 なぜ俺がこういった記事ばかり書くのかと言うと、とりあえずでいいから理解したいからである。というか、わかった気になりたいのだ。ナオトインティライミは人間性が土台からぶっ壊れてるから成功したとか、そうやって要因の一つ、言いがかりの一つでもつけてとりあえずの納得を得られればその対象に対してのモヤついた気持ちから解放されるのだ。本当のところはどうなのか何故売れたのか知りません。たぶん、実際はいろんな要因が積み重なってのものなんだろうけど、主だったものを一つ理由にして納得できれば人間は安心なのだ。とりあえず納得したいから俺は考えるし、とりあえず納得したいから読む人は読む。そういうサイトだこれは。

 なのだけれどTHE ORAL CIGARETTES、彼らが売れてる理由が本当にわからない。嫌いとかそういうことじゃない。ビル立ち並ぶ繁華街の並びに3/4死んでるようなヨッボヨボヨボのおばあちゃんがやってる金物屋を見つけてしかも人が入ってる様子を目前としたときの

「なぜ…」

 という困惑。スタンプで表すならこう。


ニャロメロン先生の週刊メロンコリニスタスタンプより

 

 わからんのです。試しにTHE ORAL CIGARETTES 人気 理由で検索したら2年前の自分の記事が出てきました。望み途絶えると書いて、絶望です。溺れる者は藁をもつかむと言うが、溺れて右手で自分の左手を掴んだような気持ち。助けろ。しかし出てきたものは仕方ない。読んでみました。要約すると

・顔がいい
・売れ線の音楽性
・ライブがいい
・手の動きがおもろい

 当時の俺もいささか論拠に自信が持てなかったようで記事の終わりも「俺はたぶんこうだと思うけど…後はもうみんなで考えて…」といった風に全く自身なさげである。必死に理解しようとした痕跡が見える。この死体、間際に激しく抵抗した痕跡がありますね警部。俺が鑑識ならそうも宣う有り様。

 今読み返せば上の4つは一つも決定打と呼べる代物ではない。まず顔。顔が良くて曲が良くても売れてないバンドなんて山ほどいる。良いに越したことはないが、売れてるバンドのボーカルなんかよく見りゃナマズだったり吉田沙保里だったり小籔千豊だったり、そんなもんである。誰かとは、言わない。顔なんかPhotoshopやMVの加工やファンの色眼鏡でなんとでもなる。バンドのファンの女子は髪の長い男が楽器弾きながら必死に歌ってさえいれば自動的に股の湿度が上がるようになっているのだ。きったねえピタゴラスイッチ。切れ。

 売れ線の音楽性、というのも弱い。前述の記事内にもあるが「売れ線だから売れる」なんてのは「テニスサークルに入ればモテる」ぐらい間違っている。成功に近づくための要素の1つだが、それだけで上手くいくならだれも苦労しない。

 

 そもそも今や彼らの音楽、売れ線ですらない。むしろ歌い方にクセがありすぎて拒絶反応を起こす人も少なくないと思われる。

 何に似てるかなこれ…と色々考えてみたんですけど、ラルクアンシエルですね。ラルク。歌い方が~とかじゃなくて曲の展開とかリズムパターンとかメロディラインが中期ラルクのリード曲っぽい。ken作曲っぽい。というか調べたらヤマタクL’Arc~en~Ciel好きらしい。どうりで。

 そう思うと2017年じゃ真新しいわけでもないし、音楽的に尖ってるわけでもなく、売れ線でもない。俺もラルク好きだから曲自体は好きなんだけど、売れる理由…?と考えると話はべつ。音楽性の極端さで売れたとは考えづらい。

 

 ライブと手の動きに関しては、あのですね、売れてるバンドってほとんどライブ上手いんですよね。

「あのバンドライブが良いんだよ本当に」

 そんなんね「私の彼氏、指5本あるの」みたいな話になってくるわけよ。

 その中にも特に特にライブが良いバンドっていうのはメジャーにもインディーズにもいるんだけれど、ライブが良いからって売れないし、比べるのは失礼だけれど本当にメチャクソにライブが上手いバンドと比べたら売りになるほどの上手さではないと。(ハタケカカシVSうちはマダラみたいな話です)(めちゃくちゃ上手い人VS超ウルトラめちゃくちゃ上手い人みたいな話です)

 もっと言えば、かじる程度でもバンドをやったことある人なら

「ヤバいTシャツでも売ってんのかよ」

 と思うぐらい下手なバンドでも大盛り上がりしてる光景を何度でも見たことがあるし、ファンにとって上手さとかライブの良し悪しって判別つきにくかったり、重要でなかったりするものだと。少なくともあんまりライブに行ったことのなかった子供の時分は自分も良く分からなかったし。音楽の良し悪しってそこじゃないし。

 こうなってくると本当によくわからない。何が、なぜ。ルックスもアー写もV系寄り。ほかの邦楽バンドと持つ雰囲気が違いすぎるし。歌詞もコクトー詩集クラスの意味不明詞。共感を得て売れてるわけでもない様子。それでですよ。困り果てて色んな人に

「THE ORAL CIGARETTESって何で売れてるの」

 と訊いて回ったら、みんなが口をそろえて

「うーん…ヤマタクがすごく良い人だからじゃない?」

 そんなばかな。イソップ童話かよ。

 しかし彼と直接面識がある人も、間接的に伝聞で話を知る人も、みな口を揃えてこう。本当に聖人のような人格者らしい。ええ…

 だが自分の中に納得のいく答えがない以上信じるほかない。オーラルが売れたのは、山拓が良い人だからです。

 でもまああながち大それた話でもないと思う。性格やら素行やらがハチャメチャすぎて音楽やら芸能業界から干されたなんて人の話は逆によく訊くわけだし、バンドの対バンとかって結構交友関係から決まることも多い。

 さっきから売れる理由ばかり探して悩んでいたが、逆を言えば明確に”売れない理由”というのもないのである。強いて言えば声の癖が強いから倦厭されてしまうことがありそうなくらい。

 人柄で掴んだチャンスを実力が逃さなかった。そういう成功だと思いますこのバンドに関しては。あとやっぱり顔面は正義。

 納得していただけましたか。俺はいまいちしてません。

 それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

「マイヘア、Suchmosなど注目MV多数」 ほか今週の邦楽ニュース ~12月20日

$
0
0

 「今の邦楽ロックの動向はつかんでおきたいけど、イチイチニュースサイトをチェックするのは大変…」

 そんなみなさまのために、これだけは押さえておきたい抑えておきたいニュース、MVの公開情報、人気ツイートなどをまとめました。

 是非お役立てください。

 

今週公開の注目MV


My Hair is Bad – いつか結婚しても 2017/11/17 に公開

 


Suchmos – WIPER 2017/11/19 に公開

 


[Alexandros] – 明日、また 2017/11/14 に公開

 


WANIMA – ヒューマン 2017/11/15 に公開

 

THE PINBALLS – 蝙蝠と聖レオンハルト 2017/11/17 に公開

YUKI – フラッグを立てろ 2017/11/15 に公開

the peggies – I 御中~文房具屋さんにあった試し書きだけで歌をつくってみました。~ 2017/11/14 に公開

POLYSICS – That’s Fantastic! 2017/11/16 に公開

ナオト・インティライミ – Sunday 2017/11/16 に公開

ストレイテナー×秦 基博 – 灯り 2017/11/14 に公開

phatmans after school – イトシキミヘ 2017/11/17 に公開

堀込泰行 + D.A.N. – EYE

 

今週の人気ツイート

 

 

 

今週の音楽ニュースピックアップ

凛として時雨、5年ぶりニューアルバム「#5」発売&全国ツアー開催決定|ナタリー

ミツメ、ニュー・シングル『エスパー』のジャケットを公開 特設サイトもオープン|Spincoaster

tricot、ドラマーの正式加入を発表|rockin’on.com

LUCCI「ターコイズブルー」携えツアーへ、ファイナルは名古屋クアトロワンマン|ナタリー

スピッツ、30周年記念映像作品の特典内容&ジャケット公開|BARKS

それでは!

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

音楽に"良い"とか"悪い"とかないんじゃないですか?

$
0
0

 寄せられたお便りを紹介したいと思います。

石左さん、初めまして。

今回は普段から思っているちょっとした疑問を、ご相談させていただきます。

そもそも、音楽というものは良いか悪いかという判断ではなく、好きか嫌いかだと私は思うのです。
それこそ、この記事にも書かれていましたが音楽を聴いて感じることは人によって絶対的に違うと思います。それを音楽雑誌の編集者が”良い””悪い”を決めて、あたかも一般論かのように語るのは少し違和感を覚えます。
わたしは今年から某雑誌社にて音楽業界に関わるようになりましたが、様々な場所で色々な話を聞くたびにこの業界どうなってるんだと思いました。例えば、業界人がこぞって同じバンドを”今、キてるからいいよね!推したいよね!”と一気に口を揃えて言い出すときなどは、みんなこのバンドしか見えてないの?他の音楽を探そうとは思わないの?と感じました。逆に”このバンドは歌詞が悪いから全然売れない”と言っている方に対しても何を基準に判断しているんだろう?と思ってしまいます。
上記は本当にあくまでもわたしの一つの考えでしかないのですが、音楽はもっと”好きか嫌いか”で判断される風潮になってほしいなと思います。そしてもっと音楽メディアは、世の中が知らない音楽を幅広く伝える役割であればいいなと思います。

 素晴らしい考え方ですね。オホホ、クソ食らえでございますわ。学級委員でも風紀委員でも好きにやって推薦で私立大学に行けこの野郎。

 音楽に”良い”も”悪い”もない。天上天下唯我独尊。はい、そうだと思います。ところで

「人間はみんな平等。劣ってる人なんていないよ。短所も長所も、個性だよ!」

 こういうこと言ってくる奴、顔に塩酸ぶっかけて個性一つ追加してやりたくなりませんか?

 彼女の考え方、確かに正しい。権威のある人が「これは良いものです」と言った途端に自称アーリーアダプタのみなさんが口をそろえて「良いね」「良いな」ともてはやし始める現象、マジでモンドセレクション。俺も嫌いです。ゴッチの顔色をうかがうな。

 音楽は良し悪しじゃなくて、好き嫌いにしか過ぎないだろ!そう叫びたくなるのもわかる。だけど今回はあえて言いたい。音楽に良し悪しはある。「音楽に良し悪しなんかない」という考え方の方が正しいし平和かもしれないが、こっちの考え方の方がモメるし泣く奴死ぬ奴が出てくるし面白い。歌い手のCD買ってる奴は生涯収入が平均の30%以下に落ち込むし孤独死のリスクは倍、口臭や薄毛にも影響するとの研究結果も出ています。

 今回は「音楽に良し悪しはある」これを徹底的に説明したい。

 みなさんの目の前で、にゃんこスターの男の方と、菅田将暉が溺れています。どちらかを助けられるとしたらどちらを助けますか?スーパー3助に蹴り入れて菅田将暉ですよね。俺なら両方沈めるけど。

 人間には完全に優劣がある。誰が何と言おうとお母さんにとっては一番の息子だよ… そんな生ぬるい理屈。メガバンクの面接官の前で通るわけがない。肉親感情なんか実家から出して良いこと一つもない。

 例えば学力体力で結果が出ない人に対して「君は思いやりがあるじゃないか」的な、数値化しづらいバロメーター持ち出して慰めを言う人がいますがね、そいつより頭良くて足の速いもっと優しい奴いるわけで。いちいちやらないけど人間すべてのステータスを数値化してポイント化してランキング付けすることも不可能じゃないのだ。認めろ。俺はバナナマン設楽に勝ってる部分一つもない。人間に優劣はある。人類平等論はそりゃつかの間の慰めにはなるかもしれないが、就職、恋愛、といった人生の戦場を生き抜く装備としてはあまりに粗末。見た目や収入や性格といったマシンガンで打ち抜かれた傷を塞ぐことすらできない。俺は菅田将暉に勝ってる部分一つもない。

 音楽もそう、優劣がある。OASISよりblurの方が絶対かっこいいんだよ。異論?喋んなくっせえからよ。眉毛剃れカス。

 ただ音楽も人間もある程度まで行くと甲乙つけがたくなってくる。それもめっちゃ良いしこれも違って良いよね… ってなりがち。白鵬と羽生弦を競わす意味ないでしょ。

 それでも言いたい。音楽に優劣はある。

 

優劣をつけるのが難しすぎるからつけられないだけ

「そんなもん人の好みだろ」

 としか言いようがないことに、あえて点数をつけることは少なくない。漫才に点数をつけるM-1グランプリ。ゲームに点数をつけるゲーム雑誌、海外だったら音楽だってPitchforkなんかで各アーティストのアルバムごとに明確に点数をつけている。

 じゃあなぜ日本の音楽は点数がつけられづらいのか。それは日本では音楽を心酔する宗教のように自分のパーソナリティの一部として捉える人々が多いからなんじゃないか?そう思う。

 例えばゲームとか好きな漫才師とかの話題なら

「あれ俺あんまり好きじゃないなあ」

 と気軽に言えるが、音楽とかアイドルとかの話でそんなことを言うと

「なんで!?わざわざ否定しなくてよくない!?」

 とヒステリーを起こす人が非常に多い。

「否定しなくても会話は成り立つのに、わざわざ好き嫌い言ってくる奴あたまがオカシイ」

 みたいな理論。ネット上で漫画になったり長文になったりで散見されますがね、自分の勝手なモラル基準を持ち出して相手に同意以外の返答をさせないような話題提起の仕方する方が人間としてどうかと思う。ソーナンスと話してろ。自分と同意見の人間以外を認められないなら家に鍵かけてネット回線を切れ。

 あんまり海外と自国を比べてモノを言いたくないが、こういった手合いに対して生易しい、良くない同調文化がこの国ではまかり通ってるので日本では音楽に良し悪しをつけることが少ないんだと思う。俺も「俺は好きじゃないよ」と”俺は”という注釈をつけるやさしさをもって記事書いてるんだけどそれでもファンが鬼の首取ったように「炎上メディア!死ね!」と罵声を浴びせてくる。誰が炎上メディアじゃ。お前が自分で自然発火してるだけだろ。君らみたいなのがいるから「俺は好きじゃないよ」って生易しく書いちゃいるけどお前、居酒屋でアルコールが入った状態の俺だったら「ゴミを魔法で音楽にしたらこんな感じだよな。聴いてる奴全員ADAD。胎教でこれ聴かせたら流産しそう」ぐらい言ってるからな。

 M-1の審査員が全員同じ点数つけることがないように、識者を数人集めても人によって評価はもちろん違う。ただそこに合計点を出して順位をつけることはできるし、審査員席にズブの素人が5人座ることはない。

 いまここで音楽の採点方がどうあるべきか論じるつもりはさらさらないが、”多くの人が支持しているから良いもの”という判断基準は絶対に違うと思っている。水と段ボールしか食ったことない奴に、俺が作ったカレーを食させたらそりゃウマいって言うだろうけど、有名店のカレーと横に並べられてそこそこカレーが好きな奴に食わせたら便器に叩き込まれるような代物だと思う。YouTuberのラップを有難がって聴いてる人が多いのは、音楽において日本人には水と段ボールしか食ったことがないレベルの味覚をしている子供たちがたくさんおり、そういう人たちを集めて商売が可能というだけである。

 ある程度のセールスを誇っている音楽にも、優劣は絶対ある。何らかの採点方法で点数をはじき出すことは可能だし、俺の勝手な採点基準からいけば売れてる音楽ほど点が低い。という逆説的な状況にあると思っている。音楽業の人がたまに言う「こんなかっこいいもの売れるわけない」という言葉にそれが集約されている。

 ただ、水と段ボール食って段ボールを我が人生と崇めている人、例えばミオヤマザキ聴いてる人とか、そういう人たちに限って上記のように「好き嫌いは個人の自由!否定するな!」とナイーブ振りかざして殴りかかってくるもんだから誰も優劣とか言わなくなったのである。

 最後にちょっとだけ付け足すなら「劣っていても好き」という現象はありえる。そこまで否定するつもりはないもちろん。俺が、あなたが、人が言えるし言っていいのは「これはカスだと思います」ここまで。「これを好きでいるのは間違っている」そこまでは言えない。知り合いの妹(21)が踊り手のアルバムを買ってて、センス凶悪だなとか思ったりはしますけど。普通に引きますけど。縁を切るまで考えますけど。別に好きでいるのは自由ですもんね。それだけの理由で一か丸ごと軽蔑するのも俺の自由ですけど。

 そんなわけで、みなさんも恐れず好きだの嫌いだの良いだの悪いだの言ったらいいと思います。文句を言ってくる奴には思想発言の自由を片手に泣くまで言葉で殴り詰めろ。ソリッドに生きろ。

 それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

他誌で見れない。実力派インディーズバンドおすすめ4選。

$
0
0

 雑誌や、ニュースなんかで見かけるバンドなんてもう全部売れてるんですよ。

 新人紹介!とかやってますけど、どこも半分メジャー決まってて予算出てて彼女とは別に女がいて給料出始めたからバイトは辞めて。そんな感じ。そんなものは新人紹介でもなんでもない。メジャーレーベルの合同出資カタログだ。歌舞伎町の無料案内所だ。本当に安くてかわいい子がいてサービスのしっかりした店は信頼できるキャッチのお兄さんを見つけるところから始めるんだよ。それが俺だ。兄さん良い店紹介しますよ。

 そんなわけで今日は4バンド、個人的にお気に入りのバンドたちを紹介したいと思います。

 ライブハウス回りもこういうバンドの対バンから回っていけば良いイベントに巡り合えるはず。メモ取ってください。それではさっそく。

ナツノムジナ

 バンドをやってる友人、ライブハウスで働く友人、みなが口を揃えて

「ナツノムジナは良い」

 なんて言うから聴かないようにしてたんだけれど先日うっかり聴いてしまい、一発で虜に。以来俺も人に「ナツノムジナ良いよ」と訊かれもしないのに勧めてはいる。同じ穴の何とかになってしまった。

 リバーブの効いたギターと遠い声。タイム感のずば抜けたリズム隊。いつどこで聴いても突然広い空間に投げ出されたような錯覚に陥る奥行きの広い音楽だ。

「こういうことやりたい」

 っていうのが映像もアートワークも込みで明確に固まっていて、そういう意味で商品や作品として、ちゃんとお金を払って聴こうと客に思わせる完成度が他のインディーズバンドと比べて頭二つほど抜けている。

 

YOOKs

 少し前までシティポップというジャンルが流行っていたけど、あそこから一歩進んだところにいるバンドだと勝手に思ってる。当人たちはニュータウンポップと言ってました。

 京都発らしく、垢ぬけた男子4人がステージに立つ姿は様になるし、若いさに反して良い意味で不動というか、余裕のあるステージングをする。

 音楽性もまさに「余裕」という感じ。ビート感がしっかりしてるからコードの壁で隙間を埋めるようなことはしないし、スッキリしていて都会的なサウンドだ。

 あと、やっぱりシンセはズルい。好きな人にはたまらない。これだけで目をハートにしてしまうお客さんもいることでしょう。

  

17歳とベルリンの壁

 ドシューゲ。2000年代ジャパンシューゲ。名前はよく見てたんだけど全く違う音楽性(青春パンクとか)を想像してたから度肝を抜かれた。

 最近は若年層の間で「洋楽を聴かねば」みたいな悪習は寂しくもなくなったようだけれど、5年前には不文律として同調圧力として確実にあったし、オルタナから邦楽を聴き始めた奴らはこぞってシューゲイザーを聴いていた。あとベルセバとか聴いてた。なぜか、聴かなきゃいけなかった。

 17歳とベルリンの壁はその世代の人間には直撃のサウンド。在りし日のジャパンシューゲイザーが現代的になって帰ってきた。メタルファイトベイブレードだ。

 逆に、今の高校生にはどう聴こえるんでしょう。是非iTunesに追加してライブラリに幅を持たせてほしい。

 

 どこからこのセンスがやってくるのか。てんでわからん。バンドやろうと思って名前つけるときに「じゃ、渦で」ってなりませんよね。変に尖ったバンド名が最近多いけど、あらぬ方向に見せるネーミングセンスの尖り。こいつらが俺の親じゃなくて良かった。

 曲も「センス!」の一言に尽きる。

 懐かしいような、知らない街のような、聴いたことある気がするのに他に例を思い当たらない音楽。インディーってこういうの聴けるからいいよね。と思いつつ他にこういうバンドを思い当たらない。

 東京のバンドらしいバランス感覚のいーいバンドです。都内に来た際には是非。

 

名前おぼえてね

 そんで良かったら聴いてみてね。

 もう売れに売れちゃってるバンドとはまた違ったセンスがここらへんにごろごろ転がってます。是非に。

 それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

「sumika、SiM、ハルカミライ、Hump Backなど」今週の注目MVまとめ ~11月27日

$
0
0

 今週公開されたMVの中から要チェックのものを集めました。

 みなさまのプレイリストにお役立てください。


sumika – アネモネ 2017/11/23 に公開

 


SiM – A 2017/11/23 に公開

 


ハルカミライ – 宇宙飛行士 2017/11/20 に公開

 


Hump Back – ゆれる 2017/11/22 に公開

 


SWANKY DANK – Start Again 2017/11/24 に公開

 


Ivy to Fraudulent Game – 革命 2017/11/25 に公開

 

Ivy to Fraudulent Game – 何処か 2017/11/22 に公開

THE BOHEMIANS – ロミオ 2017/11/21 に公開

ヒトリエ – 絶対的 2017/11/24 に公開

林 萌々子 – 思春期 2017/11/20 に公開

ヒステリックパニック – Shut up 2017/11/23 に公開

aiko – 予告 2017/11/20 に公開

back number – 瞬き 2017/11/20 に公開

RAMMELLS – CHERRY 2017/11/24 に公開

FOMARE – Lani 2017/11/22 に公開

マカロニえんぴつ – ミスター・ブルースカイ 2017/11/21 に公開

ONIGAWARA – 東京SUKI・SUKIストリート 2017/11/20 に公開

SHE’S – White 2017/11/21 に公開

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

メンヘラのみなさんにaikoを勧めたいのです。

$
0
0

 おいメンヘラ!!今日も腕切ってるか!!

 自分、世の皆さんがどんな音楽が好きでどういう構造からその音楽を愛聴しているのか。そんな一文にもならないことを日夜趣味で考えているんですけれども。最近はみなさん歌詞、特に不穏の影を落としたハッピーエンドの見えない悲恋を歌った歌詞にご執心のようですね。

自分の事ばかりで情けなくなるよ
君が泣いているのはわかっているのにね
苦いお酒と一緒に飲み込んでみるけど
帰りに駅のホームで吐いた
帰りに駅のホームで泣いた

 サブカル精神病院こと、クリープハイプより。そりゃこんな救いのない言葉毎日耳に流し込んでたら、インスタのストーリーも血と錠剤まみれになりますわな。

 クリープハイプ、My Hair is Bad、yonige、僕も好きですけどね。その地平から鑑みれば踏むべき轍が別にあるだろうと。

 aikoです。今日はメンヘラのみなさんにaikoを布教しようと、手紙をしたためている次第でございます。

 aikoを聴かずして邦楽の何がわかろうか。数I飛ばして数IIに挑むような、非常に不安定な状況にあなたは置かれています。あなたに必要今なのは若手のインディーズバンドでも、彼氏が聴いてる洋楽のヒットチューンでもありません。aikoです。恋に悩む人間がまず手に取るべきはaiko。

 思うに、上に並べたようなバンド音楽の恋模様は少々発展的すぎると思うんです。だからお前らは「フォトグラファーの彼氏に実は妻子がいた」みたいなテクニカルな恋愛しかできないのだ。技術点、芸術点ともに10。見てる側からしたら素晴らしい。しかしそんなトリプルアクセルみたいに捻じれた恋じゃ人間幸せになれない。

 そんなわけで恋愛の氷上をツラツラと滑りまくるメンヘラのみなさんに今回はaikoを届けにきました。聴け。そして学べ。幸せに、なれ。

aikoの歌は恋の絶頂期ばかりじゃない

 有名な曲はたくさんありますけれども、思い浮かぶのは

「Ah テトラポッド登って」

 とかみたく、明るいメロディで恋の絶頂期を歌ってるイメージがあるaikoですけども、実際のところはむしろ失恋だったり倦怠期だったり片思いだったり、恋愛の苦い部分を取り沙汰した歌の方が多い。

久しぶりにあなたの優しいその目を
思い出して涙がこぼれて足下に落ちる

仕事だって嘘ついたね
あの時手を繋いだよね

透明ドロップ

 最近(2014年だけど)の曲だと透明ドロップとか、好き。仕事だって嘘ついたね あの時手を繋いだよね つらすぎる。それが二人の全てすぎる。

 星野源との破局説が浮上した折にリリースされた曲で、ファンの間で「これってその話なんじゃ」と言われてるけれどそんなことはどうだっていい。ピアノ作曲の美しいメロディに乗せて何気ない普通の言葉でクソ重い恋のダメージを歌ってくるaiko。好き。つらい。

 冒頭では「おいメンヘラ」と突き放したけれど、僕も最近のバンドの実直でツラい恋愛詞が好きで。聴いては新小岩駅の路線に座り込んでみたくなったりしてるんですけど、そういえばaikoを聴いてるときの感情も、こうだな…と。

 むしろyonigeとか聴いてるときにシャッフルでWANIMAとかが来ると「バカおめえじゃねえんだよ海の家に帰れ」みたいな気持ちになる。aikoの方が全然近い。WANIMAと比べたら。

 そういえばyonigeにアボカドって曲あるじゃないですか。アレ。aiko、アスパラって曲あるんですよ。yonige/アボカド。aiko/アスパラ。ほらもうほぼ同じでしょ。精神病の投薬治療が重度の薬から軽度の薬に徐々に切り替えていくように、俺たちは徐々にaikoに切り替えていくべきだと思うんです。思いませんか。

 

勇気を出して笑って問いかけた
今のこと 今の彼女
すごく好きだよと照れて髪を触る昔のあなたを見た
声を聞いて泣きそうになるけど 何故だかわからない

気付かれないように

 何が軽度の薬じゃ。重すぎる。2006年の時点でこれだぞ。2017年、前述のバンドの歌詞カードに紛れてても全く違和感がない。マイ!ヘア!イズ!バッド!のファンがaikoに飛びつかない理由がわからない。俺は両方好きだし同じ用法で聴いてる。若年層のaiko浸透率が低すぎる。何がアベノミクスか。少子化対策にaikoばらまけ。

「音楽何好きなの?」

 って訊かれたときもヘンにバンドの名前を出すよりは「aiko」つった方が、好きな映画にリリィシュシュの全てを挙げる女よりもアメリ挙げる女の方が一周回ってヤバい感じ出るのと同じで良いと思うんですよ。aiko聴け。その本棚の東京グール刺さってるところ全部捨ててaikoで埋めろ。

 

 aikoの近況。調べてみたら月末にリリースもあるらしい。今だ。聴け。aiko聴け。恋の痛みを知ってちょっとだけ人に優しくなれ。LIVEに行ってMCで結構キツめの下ネタ連発するギャップに驚け。

 絶対あなたと相性良いです。aiko。

 それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

関西のライブハウスにいる女、全員アルコサイト好きそうでムカつく

$
0
0

 大阪に行くたびに思う。あれは外国。アメリカから見てイギリスぐらい別の国だ。

 使う言葉も違えば食ってるものも違うしやってるテレビ番組も違う。関西のジジイは南国のポケモンみたくとにかく派手な色をしている。見かけたホームレスはトラ柄だった。ババアが居酒屋に犬を連れていた。

 育つ環境が違うと音楽性にも違いが出るようで、京都以外の関西のバンドはどこか「関西っぽい」という雰囲気を纏う。バンドはどうしてもライブハウスの影響を受けるし、関西のライブハウスは色が濃い。

 そんな関西にアルコサイトというバンドがいる。完全に見逃していた。

 若干20歳。これからどうなっていくのかはともかくとして、見逃せないバンドだと思う。好きな人は好きだし、嫌いな人は嫌い。そういう極端なバンドだ。人気が出るなら、きっと関西を中心に爆発する。道頓堀川の匂いがする。ナインスアポロのパーカー着てyonigeのインスタにいいねしてるインナーカラー金髪の女を中心に火がつく。

 関西の女は離乳食にタコ焼きを作るし、LUSHの石鹸の匂いがするし、犬猫を平気で蹴るし、アルコサイトは好き。俺の偏見がそう叫んでいる。今回の情報提供元の大阪の女がそうだから間違いない。LINEのアイコンがストロングゼロ。俺から見た関西はそういう土地。

 そんなわけで西の新星。アルコサイトの単発記事です。聴け。アメ村の喧噪を感じろ。

 ここ2年ぐらいで、バンドシーンに起きた一番の変化って、こういうアツいバンドが許容されるようになったことだと思う。ちょっと前までは四つ打ちで軽いテーマの歌詞に古着をつっかぶせたバンド以外、人権がなかった。

 この風潮の元をたどると必ずアメ村に行きつくし、実際関西のバンドは重い音でライブに特化したバンドが多い。

 そういう下地がある今、アルコサイトみたいなバンドは強い。雨が降るとコンビニの入り口に陳列される高めのビニール傘のようだ。需要があるから買われる。

 ただ、そういうビニール傘は他にもたくさんある。流行りものだからね。今どこのレーベルも男らしくてアツいバンドが欲しくて仕方ない。最近は特に増えてきたと思う。

 しかも音楽性に変化をつけづらい。ジャンルの性質上メロコア寄りの展開だったりキメに頼らざるを得ない。正直、音楽性は全然好きじゃない。というか嫌い。いままでの人生避けてきた音楽だから。公衆トイレでも座って用を足すし、洗濯は白と色物を分けて洗うし、エルレガーデンよりもバンプオブチキンだった。人間が貧弱で女々しいので、アルコサイトみたいな音楽を聴くと鼓膜が怯えるのだ。

 のだけど、好きな人は超好きだと思う。俺と真逆の人間。俺は関東の男。そう、関西の女はこういうの好きだろうと。完全に思い込みですけど。

 

 他の同系統のバンドと比べて一番違う所は、歌詞だ。

 良くも悪くも、かなり鋭角に尖っている。

「僕はお父さんがいない。だから人並みの愛情を知らない」

 出だしからこれ。再生ボタンを押して2秒で母子家庭。しかもバース中何度も繰り返す。

 普通、こういう直接的な表現って歌詞では避けられる。ぼかして言うとかする。こういう生々しい表現は人を選ぶからだ。アルコサイトの歌詞はそういうリスクを一切無視している。

 だから嫌いな人は嫌いだろうけど、刺さる人には刺さる。100人聴いて100人が好きでも嫌いでもないバンドよりも。80人嫌いでも20人が大好きになるバンドの方が価値があると思う。そういう意味で、彼らは強い。

 

 例えば、おいしくるメロンパンは関東だからこそ生まれたし許容されたんだと思う。今でこそ全国区にファンがついたが出発地点が大阪じゃ人気でなさそうだ。

 比べるなら、アルコサイトはその逆を行くバンドだ。大阪を中心に波及していくバンドだと思う。

 まだ二十歳と若いけれど、高校生からオリジナルでバンドを始めて、最近じゃツアー50本打ったりとタフなバンドだ。

 売れてしまう前に観とくが吉だ。バンドって目を離すと売れてるから。

 それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.


チャットモンチー解散!チキチキ第一回!チャットモンチー後継ガールズバンドダービー!

$
0
0

「前向きな解散って何だよ」

 と、バンドが解散する度に思う。それはどのバンドも解散を綺麗に飾りたがりすぎて、円満を強調するがあまり逆に不自然で不格好で

「なら続けてよ!」

 と思ってしまうのがファン心理である。別れを切り出す恋人と同じだ。本当に良い女は相手に未練を残さぬよう「あなたに興味がなくなりました」とちゃんと伝えてくれる。ありがたい。バンドもそうあるべきだ。「金でモメました」「メンバーに愛想が尽きました」「これ以上続けても売れる気がしません」と本音をまき散らしてくれたほうがいっそ清々しい。綺麗だ。まあ、どのみち泣くんですけどね俺たちは。

 のだけれどチャットモンチーに関してはそんな邪推なく

「あ、終わるんだ」

 と不思議と受け入れる事ができた。あの二人が、ネガティブな内容でモメた末に解散!というのはどうも想像がつかない。良いバンドだった。本人たちの言う「完結」という2文字がまさに相応しい。

「終わる」っていうことは裏を返せば「次が来る」ということで。チャットモンチーの解散は一つの時代の区切りであることは間違いない。というわけでこのタイミングでこそチャットモンチーの次を担うガールズバンドは誰か、戦況を振り返りたい。題して

 チャットモンチー解散!チキチキ第一回!チャットモンチー後継ガールズバンドダービー!

 各馬の戦績、スペックとともに強味と弱点の両面から洗い出した個人的なレース展開予想を今回はお届けしたいと思う。コレを機にガールズバンドも聴いてみようという人がいれば尚幸い。それでは早速。

SHISHAMO

 ついに紅白出ますね。俺たちの朝子。好きだ。Fラン大学に落ちる外観偏差値にもかかわらず急角度で浅く切り込む挑戦的な前髪。三戸ナツメでも無理があるのに。好きだ。

 一番人気の筆頭であることは間違いないが「チャットモンチーの次の」というにはいかんせん時期がかぶっている。デビューが若かったため年齢的には若いが「これから来る!」というよりは「みなさんご存知!」というバンドだ。

 音楽的にはガールズバンドらしい音楽性。特に初期は弾き語りを素直にバンドアレンジして作ったような、スリーピースバンドらしい直球なアレンジの曲が多く、ギターを弾き始めた女子高生にもコピーしやすい点もポイント高い。

 ここ数年はそこから急成長を遂げ、隙のないポップソングをリリースするようになった印象。バンドというよりはアーティスト然としてきた。好きだ。朝子。

 次期ガールズバンドといよりは、殿堂入り済みか。となると

 

yonige

 同じく3ピース。SHISHAMOもたいがいなネーミングだがyonigeも冷静に考えればヤバい。ただの、借金の踏み倒しですからね。

 yonigeももう音楽が好きな女子たちからしたらばマストなバンドとなっている。今、各地の軽音楽部では女子部員が猫も杓子もyonigeだそうです。コピーしやすいですしね。

 このバンド最大の武器はvo牛丸ありさの「かっけえ女」感。女子たちが慕い憧れ崇拝するに足るカリスマ。今最も女性支持を集めているガールズバンドだ。

 ただ、格好よすぎてチャットモンチーのようにコケティッシュな女子感が全くないためチャットモンチーの位置にはめ込もうと思うとどうにも違和感がある。「言いたい、でも言えない」みたいな奥ゆかしさというよりは「夕方からのデートなんだから爪ぐらい切って来いやカス」と蹴りを入れてきそう。その後Twitterでネタにされそう、ごっきん(ba)に。

 

the peggies

 女は、4人以上でバンドを組むことを禁じられているのか。くっついて消えてしまうのか、ぷよぷよみたいに。

 メジャーデビュー以降メキメキ楽曲のクオリティが上がっている3人。ネクストカミングと呼ぶにふさわしいポジショニングだ。

 これだけスリーピースのガールズバンドを並べても、音楽性が全く被らないのがすごい。特にペギーズに関しては曲調が幅広くインディーライクな楽曲からドポップスまで網羅している。

 そんな彼女らの特徴を一言で表すなら「女子感」チャットモンチーと比べると彼女たちはセンスがサマンサタバサしている。

 この女の子感が売りだが、反面そのせいで現状「女子たちのヒーロー」というには男人気が高すぎる。モテすぎる。女の子が家でMV見てたら彼氏が「かわいいねこの子」とか口を滑らせて険悪になる図が目に見える。モテすぎる。

 

The Wisely Brothers

 スリザリンは嫌だ!!男がいなくてもブラザーズ。他のバンドとは違った方向でチャットモンチーのエッセンスを感じる彼女たちワイズリーブラザーズ。

 日本語詩とは思えないメロディセンスに、曲展開。チャットモンチーが白人だったら!安直だけどそういう風に伝えたら聴いたことない人にもイメージが湧くかも。そんな音楽性。

 毎リリースごとにメキメキ楽曲の芸術性に磨きがかかる。特に最近の楽曲なんかは海外でもセールスが見込めそうなほど。英詞verも聴いてみたい。

 ただ、かっこ良すぎて、芸術的すぎて、中高生には敷居が高いかもとも思う。少なくとも軽音楽部の女の子が気軽にコピーできる感じではない。ノリがムズい。でも是非、若い子にも聴いてほしい。

 

FINLANDS

 個人的には今回取り上げるバンドの中で一番好き。え、つける文句ある…?

 ないです。詩的なのにショッキングな歌詞、楽曲のクオリティの高さ、喉の端で引っ掛けるように歌う声。曲調もポップだし、今の人気じゃ説明がつかない。もっと広まっていいはず。

 本当の意味で正統派なのは彼女たちだと思う。歌ありきで、ジャンル分けできるような音楽ではないけどしっかりバンド音楽。そういう意味では初期中期チャットモンチーっぽいのかも。彼女たちも最大の売りは曲の精度だった。

 弱点、なんて思いつかないけれど無理に挙げるとしたら、歌詞が悲しみベクトルに向きがちかも。楽しいね!わーい!みたいな手放しに明るい曲でなく、前向きな曲も傷ついたうえでの前向きって感じ。そこも好きなんだけど俺は。

 

HUMP BACK

 yonigeと対をなす、from関西ナインスアポロ系列ガールズバンド。インタビューの件はお世話になりました。

 ナインスアポロ系列だけあって、yonigeよろしく「かわいい」というよりは「かっけえ!」側のガールズバンド。

 なんだけど、歌詞はHUMP BACKの方が乙女。乙女だし、優しい。人間味が強い。

 MCを訊いてると「ァ、姉御!!」ってなるんだけど歌い出した途端、声が可愛い。ギャップの中でもズルいやつ。油断すると思わず好きになりそうになるから、油断して聴いてほしい。

 

リーガルリリー

 高校生の当時から話題だった彼女たち。今年一気に人気を爆発させたので、最近出てきたイメージだけれどよくよく考えれば歴も長い。

 歴の裏付けか、詞のセンスがまともじゃない。良い意味で。少なくとも、男に書けるような詩ではないし、女性だからといって簡単に出てくるような言葉の並びじゃない。

 曲も曲で、ストレートなバンドチューンもありつつ、Aメロ、Bメロ、サビ!みたいな安直な展開じゃ終わらない、音楽然とした曲も持っている。他のガールズバンドとちょっと違うポジションを位置取っている。

 しかし好き嫌い分かれるところがあるとしたら、”暗さ”が問題だと思う。メジャーコードが鳴っててもめちゃくちゃに暗い。ライブも、大きい音が鳴ってるはずなのに逆に静かなんじゃないかと錯覚するほど。

 でもその暗さが最大の魅力でもあり、好きな人はドハマりを起こす根深さもある。

 

好きなバンドはいましたか

 好きなバンドの解散が悲しいのは当たり前だけれど、悲しむばっかりじゃなくて、せっかくだから新しいバンドを聴くきっかけにしてくれたらいいなと思います。

 こういう機会がないと、ガールズバンドだけをまとめて特集することもないですしね。

 今回取り上げたバンド、全部良いバンドです。チャットモンチーのファンのみなさんも普段ガールズバンドを無意識に避けてるみなさんも、是非聴いてみてください。

 それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

「椎名林檎、amazarashi、indigo la endなど」今週の注目MVまとめ ~12月4日

$
0
0

 今週公開されたMVの中から要チェックのものを集めました。

 みなさまのプレイリストにお役立てください。


椎名林檎 – 人生は夢だらけ 2017/11/30 に公開

 


amazarashi – フィロソフィー 2017/11/28 に公開

 


indigo la End – 冬夜のマジック 2017/11/29 に公開

 


水曜日のカンパネラ – ガラ 2017/11/28 に公開

 


[Alexandros] – I Don’t Believe In You 2017/12/03 に公開

 


Nulbarich – In Your Pocket 2017/11/28 に公開

 

BLUE ENCOUNT – VS 2017/11/28 に公開

DADARAY – 僕らのマイノリティ 2017/12/03 に公開

LUNA SEA – Hold You Down 2017/11/29 に公開

Mrs. GREEN APPLE – WHOO WHOO WHOO 2017/12/03 に公開

BAN’S ENCOUNTER – 信じる唄 2017/11/29 に公開

オワリカラ – 誘惑されちゃう 2017/12/03 に公開

YODAKEE – そばにいてよbaby 2017/11/30 に公開

バウンダリー – 明日 2017/11/27 に公開

神はサイコロを振らない – 極彩 2017/12/01 に公開

The Mirraz – DAWN 2017/12/01 に公開

プププランド – きみの春になれたら 2017/12/03 に公開

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

楽器の上手い下手って何を基準に言ってるんですか?

$
0
0
大学で軽音サークルに入ってる者です。
最近私の周りにはポルカドットスティングレイ好きなバンドマンが多いです。しかもその人達にとってポルカドットスティングレイは”めちゃめちゃ演奏が上手い”バンドとして位置付けられてるようです。
しかし私にはこの”上手い”がどうもしっくりこないのです。たしかに各メンバー細かいことはやっていますが、個人技をただただ4倍したような、ひねりがあるかと言われたらなんとなくあるようなないような、軽音サークルでうまい人達が4人集まって好き勝手セッションしたのをめちゃいい音で録音した音源がそのままCDになったような、そんな印象を受けるのです。例えばDream theaterのような個人技×人数ではなく、キメの種類や小節数、拍数にまで滲みでるアレンジセンスや音楽的知識が感じられてほしいと思います。
これを上手いと思ってしまった人はある程度いくと上手くなれないような気がして…このあたりいかがお考えでしょうか??
売れるためには変わったもがなく分かりやすい方がいいというのは承知してますが、いまいちバンドをやっている私としては何を聴いて熱くなればいいのかがわからなくて…

 文面からも熱が伝わってきますね。こういうマッシブなおたより大好き。

 今回「『音楽メディア』とかいうもの自体にそもそも無理がありすぎる。助けてくれ。」でみなさまの悩み・疑問のおたよりを募集したんですが、その中でも多かったのがこのお題。「楽器の上手い下手がわからん」というやつです。

 演奏とか歌が「上手い」とか「下手」とか結構な頻度ででてくるわりには、何をもってそう言ってるかわからんですよね。僕も高校生だったころ、レッチリのダニーカリフォルニアをコピーして「なんだフリー大したことないじゃん。ってか俺もしかして凄く上手いんじゃね?」って思ってました。マジ愚か。

 というわけでみなさんの疑問にお答えしていきましょう。

「楽器の上手い下手」は「あの人オシャレ」とほとんど一緒

このサイトではよく「このバンドは曲作り上手い」「このバンド演奏下手」「ライブがな~…」みたいなニュアンスの文面をよく見ますが、音楽ど素人な私はよっぽどでない限り差があまり分かりません。特に曲作りやライブは、何が良くて何が悪いのかの判断基準が分かりません。そこら辺芸術だから人の好みでしょって思っちゃいます。みなさんはその辺の感覚をどうやって育んできたのでしょうか。お願いします。

 おたよりをみているとみなさん楽器が上手いとか下手とかで一喜一憂してるみたいですが、気に病む必要は全くありません。あんなもの「あの人オシャレだよね~」って言ってるのと殆ど一緒みたいなものです。そう、主観です。

 このサイトも、他の音楽雑誌も、食べログも、この世のあらゆるレビューは全て最終的に主観に行きつきます。

「このラーメンはチャーシューがデカい!」

 までは客観的な意見だとしても

「だからウマい!」

 最終的に良し悪しの話になると、主観になります。チャーシューでかくて邪魔だったな…と思う人だっているでしょうし。

 なので「何が良い音楽で何が良くない音楽なのかわからない」という悩み自体がおかしいというか、あなたは他人の意見に依存状態にあるんじゃないかと思います。もっと自分の感性を大事にしていいはずです。友達や恋人までレビューで決めるわけにはいかないですし。音楽も自分の好き嫌いでいいんです。

 ただ山田孝之とかに対して「ダサいなあいつ」と思う人が少ないように、ファッションアイコンとして人気を博しているように、主観でしかないにしろ人間の意見はそう散らばらないのです。特に、オシャレな人や服が好きな人になればなるほど評価はまとまっていくと思います。

 くだんのポルカドットスティングレイ。嫌いなバンドじゃないですし、すごく拙いとも思いません。むしろ上手だなと。でも質問者さんの言う「なんかコピーバンドの延長っぽいな」という感覚。すごくわかります。ライブも見ましたけど、打ち込み音楽みたいでした。僕も、すごく上手なバンドだ!!とは思いません。

 この際、偏見で物言わせてもらいますけど、ファッションにもオシャレ初心者の人たちに人気なブランドってあるじゃないですか。なんだろ、スピンズとか…?音楽で言うところのそういうポジションのバンドだと思いますアレは。

 

難しいことをしている=上手い という誤解

 じゃあ何故ポルカドットスティングレイが学生の軽音サークルの中で上手いバンドとして扱われがちなのか?

 結論としては、音数が多くて難しいことをしているからだと思われます。

 たしかに、技術的に難しいことができる。というのも楽器の上手い下手を決める一つの物差しです。

 ただ、ミュージシャンが評価するミュージシャンほど技術的に難しいことにこだわらないように、本当の上手い下手は演奏難易度の高さではないです。僕は楽器なんか下手っぴですけど、ちょっと難しい曲だって同じフレーズを弾くだけならなんかできると思います。

 むしろ、簡単なフレーズをかっこよく弾く方がずっと難しいですし、そういうことができる人の方がミュージシャンとして需要があります。演奏側の人間は特にそう考える人が多いでしょう。

 ただ、当時の僕のように、楽器を持ったばっかりのコピー盛りの若者はそういう地味でわかりづらいけど本当に大事な部分よりも、フレーズの難しさという派手な要素に目が向きがちです。男はアホなので、野球をやれば変化球を投げてみたがるし、FPSならスナイパーから始めるし、ギターを持てば早弾きをしたがる。ロマンに弱いんです。だから難しさ=巧さ という認識に初心者ほど落っこちるのです。

 もし上手い下手がわかるようになりたいって思うならライブに行きまくったりするのが早いと思います。CDだと補正ができるけどライブじゃ誤魔化しがきかないので。しばらく通えばどれぐらいの上手いのかはわからなくても、ザックリ上手いか下手かぐらいはわかるようになるはず。ライブに行かない楽器弾きよりも、ライブばっかり見てる純粋なファンの方が上手さ下手さをよくわかってると思います。

 

 話は戻りますが、このサイトでも演奏が上手いとか下手とか言ってますが、最終的にはみなさんが聴いたり見たりして感じたものが正解だと思います。演奏が良いらしくても気に入らなかったら、それはそれでいいと思うし、演奏が悪くても好きだったら別になんの問題もないです。演奏が上手いとかライブが上手いとか曲作りが上手いとか色々書きますが、最初に聴くときの指針くらいに思ってるのがいいと思います。演奏が上手いって言ってたらちょっと楽器の演奏聴いてみたりとか、そんな具合で。

 というわけで今回はこのあたりで。引き続きおたより募集してます。みなさんの憤りや忿懣をドシドシ送ってください!それでは!

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

マカロニえんぴつは自らの曲「鳴らせ」に未だに迷惑をこうむってるんじゃないかと

$
0
0

 こんにちはYouTubeの再生回数の肥やしのみなさん。今日も元気に広告スキップしてますか?

 マジで、若年層の言う「音楽を聴く」がほぼイコールで「YouTubeを見る」ということになっている。そりゃそうだ。バンドがレコーディングスタジオに何十万も払って作った音源をお家にいながらタダで見放題。見るわな。小学生に「なんでCDなんか買うの?」って言われても理路整然と説明できる気がしない。きっと俺はプラスチックケースの角で目を殴ってしまう。うるせえ。そういう生き方しかできなかったんだよ。CDジャケットを手に取るとなんかワクワクしちゃうんだよ。新品のCDのフィルムを剥がすのが好きなんだよ。

 とは言うものの、試聴という意味ではYouTubeは本当に便利で、自分も毎日張り付いて眺めてはいる。関連動画を順々に見て行くだけで、ちょっと流行ってるバンドだったらだいたい全部つまみ食いできてしまう。

 そんなYouTube上で一時期やたらに見かけたサムネイルがある。これ。

 

 このMV当時めちゃくちゃ目につきませんでしたか。サムネイルの華歩に、俺の中の安藤きをくがめちゃめちゃに反応する。

 現時点で69万再生と、中堅のバンドの中では破格の再生数を誇るこの曲、マカロニえんぴつの鳴らせ。

 KANA-BOON全盛だった当時、こういうポップでノリの良いバンド曲の需要が高まっていたし、シンセリードはインパクトがあった。MVも顔の近さを気にしているうちに最後まで聴いてしまう。邦楽ロックバンドを好きで追いかけていた人たちなら間違いなく一度は耳にした曲だと思う。ライブも多かったですしね。

 でも、ミュージックビデオで一発ヒットを売って、Youtubeを皮切りに人気が出る!っていうのは夢があるんだけれど、反面損もあるんじゃないかと。そんでもってマカロニえんぴつはその損を直撃してると思うのだ。これはイカンということで今回は改めてマカロニえんぴつをみなさんにご紹介するとともに彼らに対する潜在的な誤解をですね、解きたいと思う次第です。

消費者に”2度目”はない

 例えば、昼飯になんとなしに入った中華料理屋の飯がマズかったと、そしたらそこで飯を食う事は二度とないですよね。

 良くも悪くも、消費者は商品やサービスに対して一度ついたイメージを簡単には拭わない。

 その中華料理屋だって、たまたま頼んだメニューがハズレだっただけかもしれないし、一年経って味が良くなってるかもしれない。でも客側からしたら現状は関係なく「あの店はこうだったな」というイメージだけ残っているわけで、よほどの事がない限りもう一度そのお店に挑戦することはないのだ。

 マカロニえんぴつは「鳴らせ」で、同じ憂き目に遭っている。あの曲、あのMVだけあまりにも一人歩きしすぎた。

 たしかにヒットしてしかるべき曲だったと思うんだけれど、当時の時代性に則しすぎていたというか

「マッシュヘアのボーカルがやってる最近っぽいバンドね」

 というイメージがあのMVで固着してしまったんじゃないかと。少なくとも自分はそう思っていた。あー鳴らせのバンドねー、っていう。

 

 本当にすみませんでした。

 名前伏せられてこれ聴かされても絶対マカロニえんぴつってわからない。超垢抜けてる。今の髪型の方が絶対良い。

 前は「みんな好きそうだし売れそうだ」っていうちょっと他人事な目線だったんだけど、この曲はホント素直に好き。サビが強すぎる。どんな曲が良い曲なのか?っていう尺度は色々あるとは思うけれど、一回聴いたら歌えちゃう曲って音楽として正しいですよね。

 

 そりゃ、一曲聴いたくらいで知った気になっていたこっちもこっちだけれど、誤解を招く要素が多すぎるんじゃないかと。マカロニえんぴつって名前からしてどうなんだと。夏フェスよりもM-1グランプリの方が馴染みそうな名前ですよね。こんな硬派な歌モノやってるとは思わんでしょ。

 ことマカロニえんぴつに関して言えば、作詞作曲を全員ができるのも強みで「鳴らせ」のイメージだけで通り過ぎてしまうのはもったいなかったなと。曲幅が本当に広い。ちゃんと一つのバンドとして楽曲に統一感はあるんだけど、同じような曲はほとんどない。

 件のMVからはや三年が経っており、三年あれば変わるバンドも変わらないバンドもいるけれど、マカロニえんぴつはその中でも特に豹変を遂げている。特にここ一年はそれが顕著だ。ルックスから編曲、アートワークに至るまで良い意味で様変わりを見せた。大人になった、という感じ。前の楽曲は同世代に応援される若いバンド!というイメージだったんだけれど、最近はファンに、同業者に、憧れられるようなカッコいいバンドに成長した。

 

 新作こんな感じですってヨ。

 僕の誤解もちゃんと解けたように「鳴らせ」で通り過ぎていたみなさんにももう一度マカロニえんぴつを聴いてもらって、好きになってもらえたらいいなと思います。是非。

 それでは。

Copyright © 2017 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

SAKANAMONみたいに好き嫌い分かれるバンドも珍しい

$
0
0

 別に悪いやつじゃないのになんか嫌われる人っていませんか。SAKANAMONはバンド界におけるそれなんじゃないかと。

 ヤバTとか、ポルカドットスティングレイみたいなバンドが好きと嫌いに分かれるのはわかる。にゃんこスターが嫌いな人の気持ちも、俺のことが嫌いな人の気持ちも、わかる。クセがあるから。嫌われる奴には、普通それなりの理由がある。

 ただSAKANAMONを嫌いになる人は確かにいて、俺はそいつの気持ちがわからない。このタイプのバンドで好き嫌いがスッパリ分かれるのは何故だ。

 というわけで今回はSAKANAMON。漢字で肴者。2010年代から活躍を見せる冴えたバンドです。

 この曲だけ知ってる人も多いんじゃないか、イントロが天才。Aメロに地続きになるタイプのイントロで且つスリーピースバンドなのにこんなにインパクトのある入りなかなかない。傑作イントロだ。

 これが6年前ってのが全然信じられない。今聴いても全然古くない。この曲ひっさげて今突然SAKANAMONが出てきても当時と同じかそれ以上にブレイクしていると思う。

 っていうのも、2011年っていうと残響ブームが終わりを迎えた頃で、複雑なギターワークのバンドが多くそれと比較されて「シンプルなバンドだ」とSAKANAMONはされていた記憶があるんだけど、今聴くと超複雑。単純な構成で最大限複雑な絡みをしている。今のシンプルスリーピースブーム真っ只中の中高生が聴いたら逆に刺さるんじゃないか。

 そんなSAKANAMONがまた新譜を出したということで記事を書いているんだけれど。

 

 全く同じ向きのまま進化してる。ライブでこれを完璧にやるから恐ろしい。

 

 話は戻って、SAKANAMONって好き嫌い分かれるんですよね。CD貸しても返ってくるときの反応がまちまち。

 俺は好きだから全然そうなる理由がわかんないんですよね。みなさんどうですか、好きですか嫌いですかこのバンド。

 何が彼らを遠ざけるのかなと考え、調べてみたんですけど。

 

 確かにやべー迷走の仕方してんなと。

「ぼく男性器ついてないですぅ~」みたいな顔してんだからコラボしたらマズいだろ、TENGAと。

 このバンド真面目に見えて、クソ不真面目なんですよね。歌詞とかもふざけてるし。メタだし。

 なんか十周年企画ということで色々やるそうで

ドキュメンタリー映画「SAKANAMON THE MOVIE ~ サカナモンは、なぜ売れないのか ~」を制作するプロジェクトもスタートした。

―公式サイトより

 そういうことやるから売れねえんだよ。

 この人たち根がふざけてんですよね。音楽が真面目だから騙されがちですけど結構狂ったやべーやつら。

 SAKANAMON嫌いな人の嫌いな理由も、好きな人の好きな理由も、ここにあるんじゃないか。

 音楽なんて本来、生活に必須なものでもなんでもないんだからこのぐらいふざけてていいと俺は思うんですけどね。

 

 ふざけててもアツいし。

 歌う内容も、全部自分たちのことだし。この「何より自分たちのためにライブしている」って感じが俺は好き。リスナーが喜ぶことじゃなくて、自分たちが楽しいことに振り切れてる。それで10年続いてるんだから、一つバンドの正しい姿だ。

 

 ここまで読んだ人、はじめてSAKANAMONを聴いた人。どうでしょう、好きになりましたか、嫌いになりましたか。

 それでは、また次の記事で。

Copyright © 2018 BASEMENT-TIMES All Rights Reserved.

Viewing all 1154 articles
Browse latest View live